【アクリル・ウレタン塗料】外壁塗料のメリット&デメリット
- リフォームコラム
アクリル塗料とウレタン塗料は、昔外壁塗装で使われていました。
現在は、シリコン塗料やフッ素塗料など耐久性や機能性が改良されて、外壁塗装の現場で使われることは少なくなりました。
ただ塗装箇所によってはアクリル・ウレタンを使う場面もありますので、メリット・デメリットをご紹介させていただきます。
最近は価格が安くなりホームセンターでも購入できるため、DIYブームに乗って注目が高まっています。
外壁塗装の観点から一緒にみていきましょう。
アクリル塗料とウレタン塗料の違いとは?
昔、外壁塗装に使われていたアクリル・ウレタン塗料とは?
アクリル塗料とは?
アクリル樹脂は透明な物質で、加工がしやすく、アクリル板、ボールペンやコップ、電子部品などさまざまな用途で使われています。
アクリル樹脂を塗料として使われるようになったのは1950年頃からです。当時から発色もよく、費用を抑えられることから定番の塗料となりました。
今でもかわらず、発色が良いという特徴もあり「とりあえず数年持てば」といった場合に適しています。
近年では、機能性や耐用年数を求められるため、外壁塗装にはほとんど使われなくなりました。
低価格を活かして、塗り替えを何度も行いたい方にはお勧めです。
ウレタン塗料とは?
伸びが良く密着性があり・光沢性があります。塗料の中でも柔らかく塗膜がしなやかで、塗装の下でヒビ割れが起こってしまても、塗料の密着度が高く、表面までヒビ割れが広がらないのもメッリットの一つです。
シリコン塗料が普及する以前は、新築や外壁塗装でもよく使われていた塗料です。
現在では、その特徴やメッリットを活かして、雨どいや手すりなど湾曲した部分に使用される事が多い塗料です。
アクリル・ウレタン塗料のメリット
外壁塗装における アクリル塗料のメリット
費用が安い!とりあえずの塗装の場合、また短期間で塗り替えを検討している場合なら、アクリル塗料は塗装費用を抑えることができます。
カラーバリエーションが豊富!自分好みの色を選べるため、こだわりたい方には魅力的。
また、ツヤがあり、はっきりとした色合いになります。アクリル塗料は、乾燥すると表面にツヤが生まれ、塗料の色を鮮やかに際立たせます。
溶剤などがいらない商品が多く、乾燥の失敗も起こりにくいため、DIYで比較的簡単にどなたでも扱えます。
外壁塗装における ウレタン塗料のメリット
ウレタン塗料は光沢のある塗膜になるのが特徴で、外壁を高級感溢れるツヤ仕上げにします。
また、密着性や柔軟性にも優れており、コンクリートやモルタルなどのヒビ割れしやすい外壁におすすめです。
下地部分にヒビ割れが生じても塗膜まで影響せず、水漏れを防ぐ効果が期待できます。
ヒビ割れがしにくく傷に強いことから、下地に影響が少ないためメンテナンスがしやすいです。
耐用年数が長いものにはシリコン塗料がありますが、ウレタン塗料よりヒビ割れが起きやすいため、塗り替えを頻繁に行う場合はウレタン塗料の方が向いています。
アクリル・ウレタン塗料のデメリット
外壁塗装におけるアクリル塗料・ウレタン塗料のデメリットとは?
近年使われなくなった理由は紫外線に弱く、耐久性が低いことと、他のシリコン塗料やフッ素塗料の普及したことが影響しています。
何回も外壁塗装をしなくてはいけない
1回当たりの塗装費用が多少安価でも、メンテナンス間隔は短くなってしまう分、施工の回数が増えます。
長い目で見ると高くついてしまう可能性があります。
長期スパンで考えると割高になることも
アクリル塗料・ウレタン塗装、いすれも他種類の塗装と比べると耐久性は低く、長持ちとは言えません。
「足場を組んでしっかり塗装したのに、もう塗り替え!?」となってしまいます。
割高になってしまう理由として、外壁や屋根の塗装は、塗料費よりも、人件費や足場設置代、下地処理などに多くの費用がかかります。
この費用は、例え安価な塗料を選んだとしても、大幅に下げることはできません。
外壁塗装費を20年〜30年で考えると、コストパフォーマンスが良いのは耐久年数が高い塗料になるのです。
ウレタン塗料をご自身でやる場合は知識が必要
ウレタン塗料は水性・油性の2種類を選ぶことになります。
価格が同じであれば、シンナーの臭いがする油性塗料はやめておこう、とお考えになってしまうかもしれませんが、耐久性と防汚性を考慮すると、油性塗料の方が長持ちさせることができます。
アクリル・ウレタン塗料 このような方におすすめ!
アクリル・ウレタン塗料をがおすすめの方の目安を作成してみましたので、ご覧ください。
このような方におすすめ
●とにかく安く抑えたい方
●長く住む予定がない方
●DIYで塗り替えしたい方
●モルタル壁のヒビを何とかしたい方
現在の外壁がモルタル壁の方で、亀裂やヒビが気になる方は、おすすめいたします。
費用面では雨どいや破風といった付帯部分だけウレタン塗料にすることで、安く抑えることができます。
耐久面では、ウレタン塗料の場合、目安で5年〜10年となります。この数年内に手放す予定があり、とりあえずキレイにしたい方は、メリットを得られることができます。
いくつ当てはまりましたか?
もし、2つ以上チェックがある方は、アクリル・ウレタン塗料を候補に入れてみてはいかがでしょうか?
おすすめは、シリコン塗装
外壁や屋根を含めた全体の塗装をお考えの方は、シリコン塗料がおすすめです。
シリコン塗料との比較、メリット・デメリットもまとめましたのでご覧ください。
シリコン塗料との比較
シリコン塗料との比較
アクリル塗料とウレタン塗料の2つの塗料を、一般的によく使用されるシリコン塗料の耐久年数と価格を比べてみました。
シリコン塗料とは?
シリコン塗料は、外壁塗装において最もスタンダードで人気の高い塗料です。理由としてはコストパフォーマンスの良さです。
価格・耐候性・汚れにくい性能もありバランスが非常に良く、塗装店やリフォーム店に、お見積りを依頼すると標準の塗料として必ずシリコンが入っているほど定番の塗料です。
シリコン塗料のメリット
防汚性・耐久性で長持ちに!
シリコン塗料にはセラミックも配合されていて、シリコンで塗装した外壁や屋根は、汚れがつきにくい、断熱・遮熱性を上げてくれます。
外壁塗装の工事が終わっても美しさをキープし防汚性が高いので、汚れてしまってもキレイに落とせるので安心です。
比較 種類・施工単価(㎡)・耐用年数
●アクリル塗料 目安:3年〜8年 目安:1,000〜1,800円/㎡
●ウレタン塗料 目安:5年〜10年 目安:1,700〜2,500円/㎡
●シリコン塗料 目安:7年〜15年 目安:2,300〜3,500円/㎡
カラーバリエーションが豊富!
シリコン塗料は大変人気のため、各塗料メーカーが力を入れてきました。
そのため、シリコン塗料は他の塗料よりもカラーバリエーションが多く揃えられています。
思い通りの色を組み合わせてイメージチェンジしてみてはいかがでしょうか?
屋根も付帯部分もシリコン塗料で一緒に
シリコン塗料は、とても使い勝手がよく、外壁以外の、屋根・付帯部分(雨樋・破風・雨戸・ベランダなど)も、外壁以外もシリコン塗料を使用できます。
外壁その他の付帯部分をシリコン塗料で塗装することで、劣化の進み具合が同じになります。
結果、次回の外壁塗装に劣化のズレがでないため、何度も足場を組んだり補修したりする必要がなくなります。
シリコン塗料のデメリット
他の塗料よりヒビ割れしやすい
外壁塗装した場合、シリコン塗料は、塗膜部分が比較的硬く、剥がれにくいという性質がありますが、ウレタンなどの塗料に比べると弾性が低いのがネックになります。
例えば、地震で外壁がヒビ割れした場合には、追従ができずシリコンの塗膜も一緒に割れてしまうことが多いです。
重ね塗りには不向き
重ね塗りをする際に塗料を弾いてしまう性質がシリコン塗料にはあります。10年後に再び外壁塗装をした塗膜の密着性が、悪くなってしまう可能性があります。
シリコン塗料と相性が良い下地材を使えば、キレイに塗装できますのでご安心ください。
まとめ
アクリル塗装は、ペンキ感覚で、手軽にDIYとしてお使いいただけますが、現在、外壁塗装現場ではほとんど使われなくなっています。
ウレタン塗装は、外壁塗装の際、モルタル壁やヒビ割れが気になる壁、伸縮性を活かして雨どいや破風、木部など細部に現在も使用されています。
価格面では、短期間で見れば費用を安く抑えられますが、家全体の外壁塗装ではシリコン塗料がおすすめです。
このような方に、アクリル・ウレタン塗料をおすすめ
●とにかく安く抑えたい方
●長く住む予定がない方
●DIYで塗り替えしたい方
●モルタル壁のヒビを何とかしたい方
現在の外壁の状況と、築年数と今後のプランによっては、シリコン塗料、ラジカル塗料など、耐久年数のある塗料をおすすめさせていただいています。
外壁塗料の選び方やお見積りなど、外壁のらいとへお気軽にご相談ください。