【屋根カバー工法をご検討中の方へ】カバー工法のメリット・デメリットをご紹介します
- リフォームコラム

戸建て住宅の屋根リフォームにおいて、近年注目されているのが屋根カバー工法です。
既存の屋根を撤去せずに新しい屋根材を重ねて葺くこの工法は、費用や工期を抑えられるという大きなメリットから、多くの一般消費者の間で選択肢の一つとなっています。
しかし、この工法がすべてのご家庭に適しているわけではないということです。安易な選択は将来的な後悔につながる可能性もございます。
こちらの記事では、屋根カバー工法を検討している方が知っておくべきこと、そのメリットとデメリット、そして失敗しないための重要なポイントについて、詳しく解説させていただきます。
目次
屋根カバー工法とは

屋根カバー工法とは、既存の屋根材の上に新しい防水シート(ルーフィング)を敷き、その上から新しい屋根材を重ねて設置するリフォーム方法です。
別名重ね葺きとも呼ばれています。この工法の最大の特長は、古い屋根材を撤去する手間がないことです。
なぜ撤去しないのか?
屋根をすべて解体して新しいものに葺き替える葺き替え工事と比較して、カバー工法は廃材の処分費用や人件費を大幅に削減することができます。
また、解体作業に伴う騒音や粉塵の発生も少なく、ご近所への配慮という点でも優れています。
特に、アスベストを含んだ古いスレート屋根の場合、撤去には特別な費用や許可が必要となりますが、カバー工法であればアスベストを飛散させるリスクを抑えつつ、安全かつ効率的に工事を進めることが可能です。
屋根カバー工法のメリットは?
屋根カバー工法には、消費者にとって魅力的な多くのメリットがあります。
ここでは、特に重要な点をいくつかご紹介します。
工期・費用を抑えられる

工期・費用を抑えられることはカバー工法が選ばれる最も大きな理由です。
既存の屋根材を撤去する作業がないため、工事期間が大幅に短縮されます。
一般的に、屋根葺き替え工事が1週間から2週間程度かかるのに対し、カバー工法は3日から1週間程度で完了することが多いです。
工期が短い分、人件費も抑えられ、さらに産業廃棄物となる古い屋根材の処分費用も発生しないため、トータルの費用を安価に抑えることができます。
住まいの断熱性・遮音性が向上

屋根材を二重にすることで、屋根と屋根の間に空気の層が生まれ、住まいの断熱効果が高まります。
これにより、夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができるようになり、冷暖房費の節約にもつながります。
また、雨音が気になる金属屋根材を使用する場合でも、二重になった屋根がクッション材のような役割を果たし、雨音を軽減する効果も期待できます。
アスベスト飛散のリスクを抑えられる

2000年代以前に建てられた住宅の屋根材には、健康被害が懸念されるアスベストが使用されている場合があります。
アスベスト含有建材を撤去する際には、専門の業者による特別な処理が必要となり、高額な費用がかかります。
しかし、カバー工法であれば既存の屋根材をそのまま残すため、アスベストを飛散させるリスクがなく、安全に工事を進められます。
結果的に、アスベストの撤去費用も不要となり、コスト削減にもつながります。
屋根カバー工法のデメリットとは
一方で、屋根カバー工法には見過ごすことのできないデメリットも存在します。
これらの点を十分に理解した上で、工事を検討することが非常に重要です。
屋根が重くなり耐震性が低下するリスク

屋根カバー工法は、既存の屋根の上に新しい屋根を重ねるため、どうしても屋根全体の重量が増加します。
屋根が重くなると、地震の際に建物にかかる負担が大きくなり、揺れが増幅される可能性があります。
特に、旧耐震基準で建てられた住宅や、もともと重たい瓦屋根の住宅では、このリスクを十分に考慮する必要があります。
このため、カバー工法では軽量な金属屋根材(ガルバリウム鋼板など)を使用することが一般的です。
下地の状態を確認・補修できない

屋根カバー工法は、あくまで既存の屋根の状態が健全であることが前提です。
もし既存の屋根の下地である野地板や垂木が既に腐食したり、雨漏りによって傷んでいたりする場合、上から新しい屋根材を被せても根本的な問題は解決されません。
むしろ、見えない部分の劣化が進行し、数年後に大規模な雨漏りや修繕が必要となる可能性があります。
工事前に専門家による屋根全体の詳細な点検が必須であり、下地が劣化している場合は、葺き替え工事を選択するべきでしょう。
一度しかできない工法である

屋根カバー工法は、その性質上、基本的に一度しか行うことができません。
もし一度カバー工法を行った後に再度屋根のメンテナンスが必要になった場合、屋根が二重になっているため、三層目の屋根を重ねることは現実的ではありません。
屋根の重量がさらに増え、建物の耐震性能に深刻な影響を与えるためです。
このため、次のメンテナンス時には、必然的に葺き替え工事を選択することになります。
その際、二重になった屋根材を撤去する費用がかかり、通常の葺き替えよりも高額になる可能性が高いです。
適用できない屋根材がある

すべての屋根材にカバー工法が適用できるわけではありません。
日本の住宅で多く見られるスレート屋根や金属屋根、アスファルトシングルには適していますが、瓦屋根のように厚みや凹凸があり、重量も重い屋根材の上には施工することが出来ない場合もあります。
また、屋根の勾配(傾斜)が緩すぎる場合も、雨水が滞留しやすく、防水機能に問題が生じる可能性があるため、施工が難しい場合があります。
専門家から見た後悔しないための重要ポイント

屋根カバー工法を成功させ、将来的な後悔を避けるためには、以下のポイントをおさえましょう。
1. 信頼できる業者選び
屋根カバー工法は、既存の屋根の状態を正確に見極める高度な診断力と、確かな施工技術が必要な工事です。
見積もり額の安さだけで業者を選ぶと、手抜き工事や診断ミスによるトラブルに巻き込まれるリスクが高まります。
●詳細な診断の有無: 契約前に、屋根に登って下地の状態を細かくチェックしてくれるか。
●実績の確認: カバー工法の施工事例が豊富にあるか、写真や説明がしっかりしているか。
●コミュニケーション: 質問に丁寧に答えてくれるか、メリットだけでなくデメリットもきちんと説明してくれるか。
これらをしっかりと確認し、施工業者と連絡を取るようにしましょう。
2. 複数の工事をまとめて行う
屋根工事には必ず足場の設置が必要です。この足場代は工事費用全体の大きな割合を占めます。
もし外壁塗装も検討している時期であれば、屋根カバー工法と外壁塗装を同時に行うことで、足場代を一度で済ませることができ、トータルコストを大幅に節約できます。
3. DIYでの補修は絶対に避ける
屋根の不具合を発見した際、「とりあえず自分で補修を…」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、これは非常に危険な行為です。
まず、屋根上での作業は転落や怪我のリスクが極めて高く、大変危険です。
また、専門的な知識がないまま補修を行うと、かえって雨漏りの原因を広げてしまったり、屋根材を傷つけたりする恐れがあります。
屋根のメンテナンスは、必ず専門の業者に任せるようにしてください。
お客様自身では屋根の細かな状況を見ることは難しいので、外壁のらいとが調査し、最適な屋根リフォームのプランをご提案いたします。
ぜひ、お問い合わせフォーム・お電話にてご相談ください!




